犬の歯の生え変わりを徹底解説!時期、兆候、ケア方法まで|埼玉県志木市のアポロどうぶつ病院

志木市・新座市・朝霞市・ふじみ野市・清瀬市の皆様こんにちは。埼玉県志木市のアポロどうぶつ病院です。

今回は、犬の歯の生え変わりの時期や兆候、ケア方法について解説していきます。

当院では、犬の《歯科専門治療》を行っておりますので、お悩みの場合は一度ご相談ください。

# 犬の歯の生え変わりを徹底解説!時期、兆候、ケア方法まで

こんにちは、飼い主の皆さん!
今日は、子犬の歯の生え変わりについて詳しくお話しします。
歯の生え変わりは子犬の成長過程で重要なステップであり、飼い主として理解しておくべきポイントがたくさんあります。
この記事では、歯の生え変わりの時期、兆候、そしてケア方法について詳しく解説します。

## 犬の歯の生え変わりとは?

犬の歯の生え変わりは、子犬の乳歯が永久歯に置き換わるプロセスです。
これにより、子犬は成犬としての丈夫で健康な歯を持つことができます。

### 子犬の乳歯と永久歯の違い

子犬は生後3〜4週間で乳歯が生え始め、生後6〜8週間で乳歯が生え揃います。
乳歯は全部で28本あり、細くて鋭いのが特徴です。
一方、永久歯は42本あり、強くてしっかりした構造を持っています。

## 生え変わりの時期と期間

犬の歯の生え変わりは通常、生後3〜6ヶ月の間に始まり、生後7〜8ヶ月までに完了します。
この期間中、乳歯が抜けて永久歯が生えてきます。

## 生え変わりのプロセス

1. **乳歯がぐらぐらし始める**:生後3〜4ヶ月頃から、まず切歯(前歯)が抜け始めます。
2. **乳歯が抜ける**:乳歯の生え替わりは切歯から後方に1本1本順番に進み、前臼歯、臼歯(奥歯)と生え替わっていきます。
3. **永久歯が生える**:最後に犬歯の生え替わりが完了して生後6〜8ヶ月頃までに、すべての永久歯が生え揃います。

## 犬の歯の生え変わりのサイン

### 乳歯が抜ける兆候

乳歯が抜けると、口の中に小さな歯が見つかることがありますが、多くの乳歯は子犬自身が飲み込んでしまうと言われます。
生え替わった乳歯をコレクションして取っておく飼い主さんもいらっしゃいますが、見つかる乳歯はたいてい10本以下です。
半分(14本)以上集まったらとても凄いです。

### 歯茎の変化と痛み

歯が生え変わる際に歯茎が赤く腫れたり、多少出血することもあります。
これにより、子犬は少し不機嫌になることがあります。

### 噛む行動の増加

よく歯の生え換わりが痒かったりしてものを噛む行動が増えました、や、
人への甘咬みが増えました、と言われる飼い主さんがいらっしゃいますが、基本的には歯の生え換わりとものを噛む行動は無関係です。
多くの場合は乳歯の生え替わりの時期とちょうど重なった、メンタル的な社会化期の影響から引き起こされる行動の変化です。
発育とともに自然に減ることもありますが、対応の仕方を誤ると噛む行動をかえって悪化させてしまうこともあります。
トレーナーや獣医師に早めに相談するようにしましょう。
アポロどうぶつ病院ではパピークラス(子犬のしつけ教室)も定期開催し、乳歯の生え替わりの相談をよく承っています。

## 歯の生え変わり期間中のケア

### 適切な食事と栄養

歯の生え変わり期間中は、バランスの取れた栄養を提供することが重要です。
カルシウムやビタミンDは過剰な場合かえって結石や関節の形成不全などの問題の遠因になり得ることが知られています。
余計に摂らないようには心がけましょう。

### 定期的な歯のチェック

定期的に子犬の口の中をチェックし、異常がないか確認しましょう。
特に乳歯が抜けずに残っている場合や、永久歯が正しく生えてきていない場合は注意が必要です。

## 歯の生え変わりに関するよくある質問

### 乳歯が抜けない場合の対処法

乳歯が抜けずに永久歯が生えてきた場合、獣医師に相談してください。
場合によっては、抜歯が必要になることがあります。

### 永久歯がうまく生えない場合

永久歯が正しく生えない場合や、歯並びに問題がある場合も、獣医師の診察を受けましょう。
なぜ生えてこないか顎の骨の内部の状態を調べるためにレントゲン検査が必要になる場合があります。
矯正や歯肉の切開、抜歯などが必要になることもあります。

### 生え変わりの時期に注意すべき症状

生え変わりの時期に、極端な痛み、出血、膿が出るなどの異常が見られた場合は、すぐに獣医師に相談しましょう。
おもちゃを使った引っ張りっこは歯の生え換わりを促進せず、生えかけのまだ柔らかい永久歯を誤った方向に牽引してしまうことで不正咬合の原因になってしまうこともあります。力一杯引いて綱引き状態を作らず、力を抜いて子犬に付いていくような遊び方がオススメです。

### 動物病院への相談のタイミング

生え変わりに異常が見られたり、子犬が極端に不快そうにしている場合は、すぐに動物病院を受診してください。

## まとめと今後のケアのポイント

### 永久歯の健康維持

永久歯が生え揃った後も、歯の健康を維持することが大切です。
歯磨きや定期的な歯科検診を行いましょう。

### 歯磨きの習慣づけ

子犬のうちから歯磨きの習慣をつけることで、将来的な歯の健康を保つことができます。
歯を磨く習慣を定着させるには小さい頃から嫌がらない範囲で口に触る練習を繰り返しておくことが大切です。

### 定期的な歯科検診の重要性

定期的な歯科検診を受けることで、早期に歯の問題を発見し、対処することができます。
乳歯の生え替わりの時期(だいたい8ヶ月齢まで)は2週間ごと、その後も少なくとも年に一度は歯科検診を受けるようにしましょう。

### 避妊去勢手術(不妊手術)と残存乳歯抜歯のタイミング

6ヶ月齢を過ぎたころにちょうど避妊去勢手術(不妊手術)を受けさせたいという飼い主さんもいらっしゃるでしょう。
乳歯が残ってしまったり永久歯が生えそろわなかったときに麻酔下での処置が必要になることもあります。
乳歯永久歯の生え替わりは日々どんどん変化します。
避妊去勢手術とうまくタイミングを合わせて乳歯抜歯を行う場合は獣医師の診察を受けて手術日を慎重に決定する必要があります。

この記事が、子犬の歯の生え変わりに関する理解を深め、適切なケアを行う手助けとなることを願っています。愛犬が健康で幸せな生活を送れるよう、日々のケアを大切にしてください。