愛犬の歯並びをチェック!原因と対策を徹底解説|埼玉県志木市のアポロどうぶつ病院
志木市・新座市・朝霞市・ふじみ野市・清瀬市の皆様こんにちは、埼玉県志木市のアポロどうぶつ病院です。
今日は、愛犬の健康と幸福に直結する「歯並び」についてお話しします。
犬の歯並びが悪いと、食事や健康に影響を及ぼすことがあります。
この記事では、犬の歯並びの基本から原因、チェック方法、そして改善策まで詳しく解説します。
🔳犬の歯並びの基本
・犬の歯の種類
犬の口の中には、子犬時代の乳歯(28本)と成犬になると生える永久歯(42本)が存在します。
これらの歯は、切歯(前歯)、犬歯(牙)、小臼歯、大臼歯の4つの種類に分かれます。
それぞれの歯には、ものをくわえる、把持する、食物を噛み切る、引き裂く、砕くといった役割があります。
・犬の歯の正しい歯並びとは?
正しい歯並びとは、上下の歯がしっかりと噛み合い、食べ物を効率よく噛むことができる状態を指します。
これには、上下の切歯が重なり、犬歯が適切な位置にあり、上顎の臼歯と下顎の臼歯が互い違いにきちんと配列していることが重要です。
・子犬の歯の発育と成長過程
子犬は生後3〜4週間で乳歯が生え始めます。
生後4〜8ヶ月頃にかけて永久歯に生え変わります。
この時期に歯並びが決まるため、子犬の時から定期的に歯のチェックを行うことが大切です。
アポロどうぶつ病院では永久歯が完全に生えそろうまで2週間〜1ヶ月ごとの健診をオススメしています。
🔳犬の歯並びが悪くなる原因
・遺伝的要因
多くの犬種では遺伝的に歯並びが悪くなりやすい傾向があります。
特に小型犬や短頭種(ブルドッグやシーズーなど)は、遺伝的に不正咬合(不適切な噛み合わせ)が見られることが多いです。
・不適切な噛み合わせ(オーバーバイト・アンダーバイト)
オーバーバイト(上顎が下顎よりも前に出ている状態)やアンダーバイト(下顎が上顎よりも前に出ている状態)は、歯並びに影響を及ぼします。
これらは遺伝的要因や成長過程での異常によって引き起こされます。
・乳歯の抜け残り
乳歯が自然に抜けずに残ってしまうと、永久歯の正常な生え方を妨げ、歯並びが悪くなる原因となります。
・外傷や事故
事故や外傷によって歯や顎が損傷すると、歯並びが崩れることがあります。特に子犬時代は骨が柔らかいため、外傷に注意が必要です。
・換歯期の不適切な遊び
歯の生え換わりを促す目的で4〜8ヶ月齢の幼犬時に硬い噛むおもちゃを与える飼い主さんがいますが、
硬いものを噛むことで生え換わりが促進することはありません。
生え始めの柔らかい永久歯に強い力がかかり、かえって歯並びの悪化に繋がるリスクがあります。
🔳犬の歯並びが悪いことによる影響
・食事や栄養摂取への影響
歯並びが悪いと、食物をうまく噛むことができず、消化不良や栄養不足を引き起こすことがあります。
・歯周病や口内感染症のリスク
不正咬合によって歯の清掃が難しくなると、歯垢や歯石が溜まりやすくなり、歯周病や口内感染症のリスクが高まります。
・噛み合わせの問題による痛みや不快感
不適切な噛み合わせによって歯の先端が歯肉に刺さるような状態になってしまうことがあります。
そのままにしておくと食事や咀嚼の際に痛みや不快感を引き起こしたり、
歯肉に穴があく原因になったりすることがあります。
・見た目が悪いこと、ストレスを感じやすいこと
歯並びが悪いことで舌が口の外に出てしまいにくくなり、舌が乾燥してしょっちゅう不快感を感じるようになったりします。
🔳犬の歯並びのチェック方法
・日常的な歯の観察ポイント
愛犬の歯並びをチェックする際には、以下のポイントを確認しましょう。
– 歯が重なり合っていないか
– 歯や歯茎に異常がないか
– 噛み合わせが正常か
日常的に歯の観察を行うことで、早期に問題を発見し対処することができます。
・定期的な歯科検診の重要性
獣医師による定期的な歯科検診は、歯並びの問題を早期に発見し、適切な治療を行うために非常に重要です。
少なくとも半年に一度の検診をお勧めします。
🔳犬の歯並びを改善する方法
・食事やおもちゃの選び方
硬すぎないおもちゃや食べ物を選ぶことで、歯や顎に負担をかけず、歯並びの悪化を防ぐことができます。
目安は人間が指で押してちぎることができたり、跡をつけられるくらいの硬さまでです。
動物の骨や蹄、ヒマラヤチーズなどは硬すぎて悪影響を及ぼすことがありますので注意が必要です。
・定期的なデンタルケアの実施
日常的に歯磨きを行うことで、歯垢や歯石の蓄積を防ぎ、健康な歯並びを保つことができます。
犬用の歯ブラシと歯磨き粉を使用し、日常的に歯磨きを実施していきましょう。
アポロどうぶつ病院では、犬の歯磨きトレーニングのサポートも行っていますので、いつでもご相談ください。
・乳歯の抜け残りへの対処
乳歯が抜け残っている場合は、獣医師による抜歯が必要です。
適切な時期に処置を行うことで、永久歯の正しい生え方をサポートします。
🔳まとめと今後のケアのポイント
・ 歯並びの重要性と健康への影響
犬の歯並びは、健康と生活の質に直結しています。正しい歯並びを保つことで、食事や健康トラブルを予防できます。
・継続的なデンタルケアの推奨
日常的なデンタルケアを継続することが、愛犬の歯並びと全体の健康を保つ鍵です。毎日の歯磨きを習慣化しましょう。
・定期的な歯科検診と適切な治療
獣医師による定期的な歯科検診を受け、必要な治療を行うことで、歯並びの問題を早期に解決できます。
愛犬の健康を守るために、積極的なケアを心がけましょう。
当院では歯科の特別診療を実施しておりますので、歯の症状でお悩みの方はご相談ください。
また、マンツーマンでの歯磨きトレーニングも実施しておりますので、ぜひご検討ください。