【獣医師が解説】犬の細菌性外耳炎の原因・症状・治療法|アポロどうぶつ病院

志木市・新座市・朝霞市・ふじみ野市・清瀬市の皆様、こんにちは。

埼玉県志木市のアポロどうぶつ病院です。

今回は、犬の細菌性外耳炎について、その原因、症状、治療法、そして予防策を詳しく解説いたします。

細菌性外耳炎でお困りの場合は、ぜひ当院にご相談ください。

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■細菌性外耳炎とは

細菌性外耳炎は、犬の外耳道で細菌が異常に増殖して炎症を引き起こす病気です。

犬の皮膚疾患の中でも特に一般的なもので、多くの犬が生涯に一度は経験すると言われています。

他にも酵母菌(マラセチア)やアレルギーによる外耳炎がありますが、

細菌性のものは特に重症化しやすく、迅速な治療が必要です。

犬の耳は人間の耳とは異なり、L字型の外耳道を持ち、湿度が高くなりやすいため、細菌が繁殖しやすい環境になっています。

 

■細菌性外耳炎の症状

細菌性外耳炎の症状は軽度から重度まで様々ですが、耳を頻繁に掻いたり、頭を振ったりする行動が増えることが多いです。

また、耳を触られるのを嫌がる場合や、痛がる様子が見られます。

細菌性外耳炎は、特に腐ったような強い悪臭が特徴的で、耳垢が増加し、その色も黄色や茶色、時には緑色に変わることがあります。

耳が赤く腫れ、熱く感じることもあり、分泌物として膿や血液が見られることもあります。

こうした症状が進行すると、犬は元気をなくし、神経質になることがあります。

また、重症化すると内耳にまで影響が及び、平衡感覚が乱れることや、聴力が低下することもあります。

 

■細菌性外耳炎の原因

細菌性外耳炎の主な原因には、解剖学的な要因や環境、アレルギー、内分泌疾患、異物の侵入などがあります。

特に、垂れ耳や毛深い耳道を持つ犬種、狭い耳道を持つ犬種はリスクが高く、高温多湿の環境や水泳、頻繁な入浴が影響することもあります。

また、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎、甲状腺機能低下症などの基礎疾患がある場合、細菌性外耳炎を繰り返すことがあります。

さらに、頻繁な耳掃除や耳の外傷、免疫力の低下が細菌の異常増殖を引き起こしやすくなります。

 

■細菌性外耳炎の治療法

細菌性外耳炎の治療は、原因や症状の重さによって異なりますが、基本的には耳の洗浄から始めます。

軽度の場合は診察室で耳の入口付近を洗浄するだけでも効果がありますが、

重度の場合は麻酔をかけて耳道の奥まで洗浄することもあります。

また、抗生物質を含む点耳薬や、必要に応じて炎症を抑えるステロイド剤を併用します。

さらに、アレルギーや基礎疾患が原因の場合は、その治療を並行して行います。

慢性化して中耳や内耳にまで影響が出ている場合や、腫瘍が疑われる場合には外科的処置が必要となることもあります。

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■細菌性外耳炎の予防法

細菌性外耳炎を予防するためには、定期的な耳のチェックが大切です。

週に1~2回耳の中を確認し、異常がないかを観察します。

また、適切な耳の清掃を行い、アレルギーを持つ犬の場合は、アレルゲンの特定と回避を徹底します。

耳周りの毛が長い犬種は定期的にトリミングを行い、食事管理を通じて免疫力を維持することも大切です。

過度のストレスを避け、快適な環境を整えることも予防につながります。

さらに、定期的に健康診断を受け、早期に異常を発見して対処しましょう。

 

■まとめ

細菌性外耳炎は適切な治療と予防により管理できる疾患ですが、

慢性化すると治療が難しくなり、聴力低下や内耳炎、さらには髄膜炎などの深刻な問題を引き起こす可能性があります。

症状に気づいたら、速やかに獣医師の診察を受けることが大切です。

アポロどうぶつ病院では、犬の細菌性外耳炎に対する豊富な診断・治療経験を活かし、最適な治療プランを提案いたします。

また、予防や自宅でのケアについても専門的なアドバイスを提供しています。

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