【獣医師が解説】犬猫の白内障の症状・原因・治療法|埼玉県志木市のアポロどうぶつ病院

志木市・新座市・朝霞市・ふじみ野市・清瀬市の皆様こんにちは。

埼玉県志木市のアポロどうぶつ病院です。

今回は、犬猫の白内障の原因、進行、症状、治療方法、そして予防策について解説していきます。

犬猫の白内障でお悩みの場合は、是非当院に一度ご相談ください。

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■犬猫の白内障とは

白内障は、眼球の中の水晶体が濁ることによって視力が低下する病気です。
水晶体は透明な楕円形のレンズの形をしており、焦点を調節してピントを合わせ、光を網膜に集めて像を結ぶ重要な部分です。
この水晶体が加齢や病気、遺伝的要因によって徐々に白く濁り、視力に影響を与えるのが白内障です。
白内障は、人間では高齢で見られるため、犬や猫でも高齢になると見られると思われますが、若い動物や特定の犬種にも発症することも多くあります。
猫では白内障はほとんど起こりません。
飼っている猫の眼が白くなったと感じたら、他の眼の病気の可能性が高いため、あきらめずに動物病院に相談されることをおすすめします。

 

■犬猫の白内障の症状

白内障の初期症状としては、瞳孔の部分が濁って色調が変わり始めるのが特徴的です。
初期には目が白くなったようには見えないことがほとんどです。
次に見られる症状は、視力の低下が挙げられます。
具体的には、動物が目の前にある物に気づきにくくなったり、よくつまずいたりするようになります。
また、進行すると、完全に視力を失うこともあります。
動物は目が見えなくなると、怯えやすくなって、行動範囲が狭まり、日常生活に支障をきたすことがあります。
加えて、瞳孔が広がったり、ブドウ膜炎と言って、白目の炎症が起こりやすくなることもあります。
眼が白くなる病気で間違いやすい疾患として、「水晶体核硬化症」というものが挙げられます。
水晶体核硬化症は、加齢に伴って水晶体が硬化し、屈折率の変化によって青白く見えるようになるものですが、白内障と違って視力を障害せず、痛みも経過観察で良いとされています。
白内障と水晶体核硬化症を見分けるには、スリットランプという器具で水晶体を照らしながら拡大して観察する検査を行います。

 

■犬猫の白内障の原因

犬の場合は、白内障の主な原因は、遺伝です。
遺伝的な要因により、特定の犬種では若い頃から発症することがあります。
例えば、プードルやコッカースパニエル、ダックスフント、柴犬、ポメラニアンなどの犬種は白内障のリスクが高いとされていて、早いと1歳になる前に白内障を発症することさえあります。
また、年を取っていくと、水晶体を構成しているタンパク質に変性が起こり、透明性が失われて濁りが発生する、老齢性の白内障を起こります。
また、また、糖尿病などの全身性疾患が原因で白内障を引き起こすこともあります。
その他、目の外傷や炎症、特定の薬物の長期使用なども白内障の原因となることがあります。

 

■犬猫の白内障の治療法

白内障の治療法としては、主に手術が挙げられます。
手術では、濁った水晶体を取り除き、人工のレンズを挿入することで視力を回復させます。
手術の成功率は高く、多くの動物が手術後に視力を取り戻すことができます。
しかし、動物の年齢や全身状態、白内障の進行具合によっては、手術が適応とならない場合もあります。
手術が難しい場合は、生活環境を整えて視覚に頼らない生活をサポートすることが重要です。
薬物療法では、点眼薬やサプリメントの内服をすることがあります。
薬物療法では進行を遅らせることは可能ですが、進行を止めることはできず、いったん白くなった水晶体の透明性を取り戻すことも、残念ながら出来ません。

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■犬猫の白内障の予防法

白内障の予防法としては、以下の点に注意することが挙げられます。
まず、定期的な健康診断を受けることで、早期発見が可能になります。
特に、遺伝的に白内障のリスクが高い犬種や、加齢が進んでいる動物は注意が必要です。
また、糖尿病などの全身性疾患がある場合は、適切な管理が必要です。
さらに、動物の目に負担をかけないよう、強い紫外線を避けることも予防に繋がります。

 

■まとめ

白内障は、動物の視力に大きな影響を与える疾患であり、早期発見と適切な治療が重要です。
特に、高齢の犬や遺伝的にリスクが高い犬種を飼われている方は、定期的な目のチェックを行い、異常が見られた場合は早めに動物病院にご相談ください。
当院では、白内障に関する診断や治療を行っておりますので、何かご不明な点やご心配なことがありましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。
ペットの健康を守るために、私たちがお手伝いいたします。

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