【獣医師が解説】犬猫の膵炎の原因・症状・治療法|埼玉県志木市のアポロどうぶつ病院
志木市・新座市・朝霞市・ふじみ野市・清瀬市の皆様こんにちは。
埼玉県志木市のアポロどうぶつ病院です。
今回は、犬猫の膵炎の原因、進行、症状、治療方法、そして予防策について解説していきます。
犬猫の膵炎でお悩みの場合は、是非当院に一度ご相談ください。
■犬猫の膵炎とは
膵炎は、膵臓に炎症が起こる病気です。膵臓はお腹の右上に位置し、食べ物を消化するための酵素を分泌する役割を持っています。しかし、さまざまな原因で膵臓の細胞が破壊されると、細胞内にある酵素が外に漏れ出し、活性化して周りの細胞を傷つけ、それが炎症を引き起こすことがあります。
膵炎は、急性と慢性の2つのタイプに分かれます。急性膵炎は突然発症し、適切な治療を受けることで回復するケースが多いです。一方で、慢性膵炎は炎症が長く続き、徐々に膵臓の機能が低下していきます。
■犬猫の膵炎の症状とは
膵炎の症状は、急性か慢性かによって異なります。急性膵炎では、強い腹痛や嘔吐、食欲不振、脱水、そして元気がなくなるといった症状がよく見られます。さらに重症化すると、敗血症や血栓ができたり、自己消化によって腹膜炎や多臓器不全を引き起こすこともあります。
一方、慢性膵炎では、持続的な腹痛や食欲の低下、体重減少、消化不良が見られます。これらの症状が長く続く場合、動物病院での診察が必要です。
■犬猫の膵炎の原因とは
膵炎を引き起こす原因にはさまざまなものがあります。
まず、①食事に関しては、脂肪分の多い食事や過食が原因となることがあります。また、②肥満も膵炎のリスクを高める要因です。さらに、③細菌やウイルスの感染が膵炎を引き起こすケースも少なくありません。
外的な要因としては、④お腹への強い衝撃や外傷が膵臓を傷つけ、炎症を引き起こすことがあります。⑤一部の薬物も膵炎のリスクを高める場合があり、特に高齢の犬や猫では、⑥膵臓にできた腫瘍が原因となることがあります。
■犬猫の膵炎の治療法とは
膵炎の治療には、早期の発見が非常に重要です。急性膵炎の場合、膵臓を休ませるために一時的に絶食を行い、点滴で水分と電解質のバランスを維持します。また、痛みを和らげるための鎮痛剤や、感染症を防ぐために抗生物質が使われることもあります。
慢性膵炎の場合、低脂肪の食事療法が基本となり、消化酵素のサプリメントを使うこともあります。痛みの管理には、鎮痛剤や神経ブロックが行われることもあり、定期的に膵臓の機能を確認するための検診が必要です。
■犬猫の膵炎の予防法とは
膵炎を予防するためには、日常の生活習慣が非常に大切です。まず、①脂肪分の多い食事を避け、栄養バランスの取れた食事を心がけることが重要です。特に人間の食べ物や揚げ物を誤って食べてしまわないよう、しっかり管理しましょう。
次に、②適度な運動を行い、肥満を予防することで、膵炎のリスクを下げることができます。さらに、③動物病院で定期的な健康診断を受けることで、早期発見が可能になります。膵炎は早めの治療がカギとなりますので、普段の健康管理がとても重要です。
■まとめ
膵炎は、犬や猫にとって早期発見と適切な治療が非常に重要な病気です。特に急性膵炎は、迅速な対応が必要で、場合によっては命に関わることもあります。日頃からバランスの良い食事や適度な運動を心がけ、膵炎の予防に努めましょう。もし、膵炎に関するご相談がありましたら、志木市や近隣の方は、ぜひアポロどうぶつ病院へお越しください。