【獣医師が解説】猫の慢性腎臓病の症状とは?ステージ別にわかりやすく解説|志木市のアポロどうぶつ病院

志木市・新座市・朝霞市・ふじみ野市・清瀬市の皆様こんにちは、

埼玉県志木市のアポロどうぶつ病院です。

高齢の猫によく見られる「慢性腎臓病(CKD)」。

この病気はゆっくり進行するため、初期のうちは気づかれにくいのが特徴です。

しかし、早期に発見し、適切なケアを始めることで進行を遅らせ、愛猫との時間をより長く保つことができます。

ここでは、病気の進行度(IRISステージ)に応じた症状の変化についてご紹介します。猫の変化に少しでも気づいたら、ぜひ当院までご相談ください。

◆ステージ1(初期):ほとんど症状なし。でも、要注意!

慢性腎臓病のごく初期では、見た目の症状はほとんどありません。血液検査でも異常が出にくいため、発見は難しいですが、以下のような変化があれば注意が必要です。

  • 水を飲む量がやや増える

  • 尿の量が多くなる

  • 被毛のツヤがなくなる

  • 年齢の割に少し痩せたように見える

  • _食べ物の好き嫌いが増える

この段階で見つけられれば、腎臓の負担を抑える治療を早く始めることができ、大きなメリットになります。

🩺 健康診断での早期発見がカギです!
シニア期(7歳以上)の猫には、年に1回以上の血液・尿検査をおすすめします。

◆ステージ2(軽度):少しずつ症状が出始める

腎機能の低下が進み、少しずつ症状が現れ始めます。

  • 水を頻繁に飲むようになる

  • トイレの回数が増える

  • 食欲にムラが出る

  • 軽い体重減少

この段階でも、猫自身は普段通りに過ごしているように見えるため、「年のせいかな?」と見過ごされがちです。

📌 ごはんを残す日が増えたら要注意!
療法食への切り替えや生活環境の見直しで、進行を抑えることができます。早めの対処が何より大切です。

◆ステージ3(中等度):明らかな体調不良が現れる

この段階になると、はっきりとした体調不良が見られるようになります。

  • 明らかな食欲不振

  • 嘔吐や口臭

  • 脱水症状

  • 毛づやの悪化

  • 体重が大きく減る

この頃には、体に老廃物がたまりやすくなり、「尿毒症」の症状が出始めることもあります。

💧 自宅で水を飲んでいても脱水気味になることがあります。
補液(点滴)などで体内バランスを整える必要がありますので、早めの来院をおすすめします。

◆ステージ4(重度):命に関わる重篤な状態

腎臓の機能が大きく低下し、全身の状態に深刻な影響が出ます。

  • ほとんど食べない・動かない

  • ぐったりして反応が鈍い

  • ひどい脱水

  • 口内炎や出血、けいれんなど

この状態になると、緊急の治療が必要です。残念ながら完治は難しいものの、痛みや不快感を和らげて、できる限り穏やかに過ごすサポートが可能です。

🏥 少しでも「おかしいな」と思ったら、すぐに受診してください。

◆慢性腎臓病の症状は「老化」と間違われやすい!

「年をとったから仕方ない」と見過ごされがちですが、慢性腎臓病の症状は老化による変化とよく似ています。
しかし、正しい診断と早期治療で、猫の快適な生活を大きく延ばすことができます。

◆アポロどうぶつ病院では

当院では、腎臓病の早期診断、生活管理、食事指導、点滴治療まで幅広くサポートしています。症状が進んでいても、その子に合わせたケアをご提案します。

「少し様子がおかしいかも…」
そんな時は、どうぞお気軽にご相談ください。

🐾 まとめ

  • 猫の慢性腎臓病は早期発見・早期対応が何より重要

  • 病気は4つのステージに分けて治療を考える

  • 年齢のせいと油断せず、定期検診で健康を守りましょう!

📍埼玉県志木市のアポロどうぶつ病院では、猫の腎臓病の診療に力を入れています。気になる症状があれば、ぜひご相談ください。