【獣医師が解説】犬の膿皮症の原因・症状・治療法|埼玉県志木市のアポロどうぶつ病院
志木市・新座市・朝霞市・ふじみ野市・清瀬市の皆様こんにちは。埼玉県志木市のアポロどうぶつ病院です。
今回は、犬の膿皮症の原因、症状、治療方法、そして予防策について詳しく解説していきます。
膿皮症でお悩みの場合は、是非当院に一度ご相談ください。
■犬の膿皮症とは
膿皮症(のうひしょう)は、犬の皮膚に細菌感染が起こる疾患で、よく見られるものの一つです。
皮膚の表面や毛包に細菌が増殖することが原因で、主に黄色ブドウ球菌が関与しています。
膿皮症には、表在性、深在性、表層性の3つのタイプがあり、それぞれ感染の深さや範囲が異なります。
犬の皮膚は人間よりも薄く、pH値が高いため、細菌が繁殖しやすい環境です。そのため、膿皮症にかかりやすいのです。
■犬の膿皮症の症状
膿皮症は、感染の程度や原因によって症状が異なりますが、一般的には以下のような症状が見られます。
感染部位が赤く腫れたり、かゆみが出ることが多いです。
犬が患部を舐めたり、引っかいたりする様子が見られ、感染が進むと脱毛や膿のような滲出液が出ることもあります。
また、小さな赤い盛り上がりや膿疱、かさぶたができることがあり、悪臭がすることもあります。
症状の現れ方は犬によって異なり、軽度の場合はわずかな発赤やかゆみだけかもしれませんが、
重度になると皮膚の広範囲に損傷が見られることもあります。
■犬の膿皮症の原因
膿皮症の原因はさまざまです。アレルギー、外部寄生虫、ホルモン異常、免疫力の低下、
皮膚の損傷、湿潤な環境、不適切な衛生管理などが原因として考えられます。
特にアレルギーが原因で皮膚のバリア機能が低下し、細菌感染を引き起こしやすくなることがあります。
また、シャーペイやラブラドール・レトリバーなど、特定の犬種は膿皮症になりやすい傾向があります。
これらの要因が複合的に作用することもあるため、根本的な原因を特定し、適切に対処することが大切です。
■犬の膿皮症の治療法
膿皮症の治療は、感染の程度や原因に応じて異なります。
抗生物質を内服するほか、患部を抗菌シャンプーで洗浄したり、消毒液を使用することが一般的です。
また、アレルギーや寄生虫などが原因の場合は、それらの治療も並行して行います。
重度の場合には、免疫機能を調整する薬剤が使われることもありますし、
膿瘍がある場合は切開して排膿が必要になることもあります。
治療期間は通常2〜6週間ですが、重症度によってはさらに長引くこともあります。
■犬の膿皮症の予防法
膿皮症の予防には、日常的なケアが欠かせません。
定期的なグルーミングや皮膚の清潔を保つことが重要です。
特に、皮膚のしわや耳の中など、細菌が繁殖しやすい部分の衛生管理に気をつけましょう。
また、バランスの取れた食事を与え、適切な栄養と寄生虫予防を行うことで、免疫力を保つことも大切です。
定期健康診断を受け、早期に異常を発見することで、膿皮症の発症リスクを抑えることができます。
■まとめ
膿皮症は犬によく見られる皮膚疾患ですが、適切な予防と早期治療により症状を抑え、健康を保つことが可能です。
症状に気づいたら、速やかに獣医師の診察を受けることが大切です。
アポロどうぶつ病院では、膿皮症に関する豊富な治療経験があります。
皮膚トラブルでお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。