【獣医師が解説】犬猫の気管炎の症状・原因・治療法|埼玉県志木市のアポロどうぶつ病院

志木市・新座市・朝霞市・ふじみ野市・清瀬市の皆様、こんにちは。

埼玉県志木市にありますアポロどうぶつ病院です。

今回は、気管炎について、原因や進行、症状、治療法、そして予防策までご紹介します。

もし、気管炎について気になることがあれば、どうぞ当院までお気軽にご相談ください。

■犬猫の気管炎とは

気管炎は、気管に炎症が起こることで、主に犬や猫に見られる疾患です。

気管は喉頭から肺まで空気を運ぶ重要な役割を果たしており、ここに炎症が起こると、呼吸がしにくくなったり、咳が出たりします。

この疾患には急性と慢性の2つのタイプがあり、症状や期間によって治療法が異なります。

■犬猫の気管炎の症状

気管炎の主な症状として、以下のようなものが見られます。

  • 乾いた音の咳が発作的に起こる
  • 呼吸がゼーゼーし、困難になる
  • 発熱や食欲不振、元気がなくなる

また、咳がひどくなると、嘔吐や逆流を伴うこともあります。

呼吸が速く浅くなり、落ち着きがなくなる場合もあるため、こうした症状が見られた際は、早めに動物病院での診察をお勧めします。

■犬猫の気管炎の原因

気管炎を引き起こす要因はさまざまですが、よく見られるものには次のようなものがあります。

  • ウイルスや細菌による感染
  • 歯周病菌を含む唾液の吸引
  • アレルギー反応や煙、化学物質の吸引
  • ストレスや免疫力の低下
  • ケンネルコフやアデノウイルス感染

また、短頭種の犬(パグやシーズー、フレンチブルドッグなど)は、気管の形態的な問題が原因で気管炎になりやすい傾向があります。

■犬猫の気管炎の治療法

治療法は原因や症状の重さによって異なりますが、一般的には抗生物質や気管支拡張薬などを使用します。

また、アレルギーが原因の場合は、アレルゲンの除去や管理も行います。

重症の場合は入院して酸素療法を行うこともありますし、慢性の場合は自宅での酸素療法が必要になることもあります。

治療中は定期的に状態を確認し、必要に応じて治療法を調整していきます。

■犬猫の気管炎の予防法

気管炎の予防には、日頃のケアが大切です。

特に、ワクチン接種でウイルス感染を防ぐことが有効です。

また、アレルギーが原因の場合は、アレルゲンをできるだけ避ける環境を整えることが大切です。

ストレスの少ない生活環境を提供し、定期的な健康チェックを行うことで、早期発見と対処ができ、気管炎の予防につながります。

■まとめ

気管炎は早期発見と適切な治療で、症状の進行を抑えることが可能です。

飼い主の皆様は、動物の普段の様子をよく観察し、異変があればすぐに動物病院にご相談ください。

当院では、気管炎を含む呼吸器系疾患に対して専門的な診断と治療を行っております。

ペットの健康を守るために、いつでもご相談いただければと思います。